アスリートが不調と向き合う方法をご紹介します

みなさん、こんにちは!女医サイクリストのもえまぐろです(*^^*)

今回のテーマは「不調とどう向き合うか」です。

サイクルコンピューターが一般的になり、パワーメーターの急速な普及も相まって、自分の調子を可視化する機会が増えましたね。

長く自転車トレーニングを続けていると、峠のタイムがいつもより悪い、パワーが出ない、などで落ち込むこともあると思います。

 

かくいう私も昨年末(4か月ほど前)から安静時の呼吸苦が出始め、2か月間ほぼ毎日原因不明の呼吸苦に悩まされました。

息が上手に吸えなくて、仕事にも集中できず、自転車に乗るとなおさら苦しい。呼吸をゼィハァと頑張りすぎて嘔吐したり、たくさん吸おうとして逆に過呼吸になって手足が痺れたり、ストレスがどんどん募ってメンタルが崩壊気味でした。

2月に精密検査を受けて「喘息」と診断されて吸入薬で治療を開始しました。喘息は気管支に慢性的な炎症が起こって空気の通り道となる気管支が狭くなってしまい、呼吸が苦しくなる状態を繰り返す病気です。

吸入を開始して2週間ほどで呼吸苦が改善し、日常生活は楽に過ごせるようになりました。現在も治療中で症状がまた悪化しないように気を付けながらトレーニングをしています。

この4か月間でFTPは40wも低下し、今もぐんぐんと低下中です。40wも違えばもう別人で、今までと同じようなメニューはこなせません。しかも、喘息は完治したわけではありません。

でも、今回の出来事は「どうやって不調と向き合うか?」を考えるきっかけにもなったので、私の考えを綴ろうと思います。

どうやって不調と向き合うか

病気、怪我、スランプ、仕事や子育て等で疲れているなど、不調の原因は人それぞれだと思います。原因がわからない人も多いと思いますが、私が考える不調と向き合う方法は2つです。

回復を大事にする」、「意識的に考え方を変えてメンタルを健康にする」です。

回復を大事にする

元気なとき、疲れているとき、どちらの方が最高のパフォーマンスを発揮できますか?もちろん前者ですよね(^^)

不調なときほど(もっと練習しないと)(調子がいいときはこれくらいの練習はこなせていた)と焦って練習しがちなのですが、好調なときですら疲労がたまっていると最高のパフォーマンスは発揮できないのですから、不調なときに追い込みすぎは逆効果です。

いつもより回復を意識してトレーニングは短時間集中でよいと思います。

おすすめの疲労の回復方法

  • バランスのとれた食事(アルコールは控える)
  • トレーニング後の糖質とプロテインの補給
  • ストレッチ
  • マッサージ等のケア
  • たっぷりの睡眠
  • 毎日のスケジュールのルーティン化(変化を減らすと体や心のストレスが減ります!)

よく知られていることで、既に実践済みの方もいらっしゃると思いますが、改めて意識してみるいい機会かもしれません。

意識的にメンタルを健康にする

身体が不調なときは前述の私みたいに、メンタルも一緒に下降していってしまうことがありますが、身体もメンタルも不調になるのはできることなら避けたいですよね(;^ω^)

アマチュアレベルのアスリートではメンタルがパフォーマンスに及ぼす影響は大きいので、ポジティブになるだけで良い走りができるようになります。

でも不調なときにどうやってメンタルを上げるのかわからない!そんな方へ具体的な考え方を3つご紹介します。

人と比べない」「いい意味で開き直る」「不調で得たメリットにも目を向ける」です。

人と比べない

周囲からの評価を気にしたり、認められたいという気持ちがあったり、また、人と比べることで自分の価値を見出したりする人もいます。でも、不調なときだからこそ、メンタルの健康を保つことが大事です。

近年のSNSの発達も追い風となってどうしても自分と他人とを比べがちですが、みんなうまくいっているときほど褒めてほしくて発信するので、基本的に「いいことしか呟かない」です。なので気にしなくていいです!

それよりも、目に見えるものや結果だけに囚われずに自分のミッションや幸せに集中する自己肯定感を高めることが大切です。自分のことに集中できていれば、焦らなくても必ず結果はついてきます!

いい意味で開き直る

トレーニングしても強くならなかったらどうしよう。これだけ練習してもレースで結果がでなかったらどうしよう。

このような不安は自転車へのモチベーションを下げてしまう原因になってしまいます。

「ご飯が美味しく食べられる程度に乗ろう」「レースは楽しめたらいいや」「できることしかできないし、今自分が出せる力を出そう」

ある意味こういった開き直りが物事を好転させることも多いです。開き直りのコツは「できないものはできないと認める」「自分ではどうしようもできないことに執着しない」です!

不調で得たメリットにも目を向ける

今の私のように、不調に陥ってしまった場合でも得ているメリットはあります。(持論ですが、すべての悪い出来事には必ず良い面も伴います。)例えば今回の出来事で私が得たメリットはこのようなものです。

  1. 不調とどう向き合うか考え、身をもって学べた
  2. 医師の視点から病気を持つ患者さんの気持ちがわかった
  3. 病状を心配して連絡をくれる友達のありがたみを改めて感じた

  4. この記事が書けた
  5. プロ選手による体幹トレーニングのレッスンを受けた(体幹の意識付けができるようになった)
  6. フィッティングを受けた(ポジションが最適だという自信を得た)

メリットには精神面だけでなく物理的に得られるものもあります。線引きが難しいものもありますが、1~3が精神面のメリットで4~6が物理的なメリットです。5.6は体調不良がなければ、受けていなかったという点で、得られたメリットに含めています。

自分にとって悪いと感じた出来事でも、それによって受けている恩恵にも目を向けられるようになると、気持ちが前向きになれます。ぜひ、この悪い出来事から得ているものは何かな?と考えてみてください。


以上、長くなってしまいましたが、私の考える不調との向き合い方のご紹介でした。繰り返しになりますが、アマチュアレベルではメンタルがパフォーマンスに及ぼす影響は大きいので、気持ちが前向きになるだけで良い走りができるようになります。

ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました(^^)/

コメント一覧
  1. こんにちは(^^)

    まさに自分自身が落ちてる状態です

    去年 落車して指を脱臼しての約1ヵ月はドクターストップでしたからね

    1月の半ばからトレーニングスタートしましたが全くダメダメになってビックリしました

    心肺機能も落ちてましたからね

    年齢的にも無理が出来るわけでもありませんが

    自分はここから開き直れたかな?!

    メンタルも落ちてからの復活なので強くなれたかも(*^▽^*)

    6月の富士ヒル 初出場でブロンズを獲るがモチベーションになってます(^◇^)

    • まさとさんも同じ思いをされてたんですね。でも開き直ってメンタルも強化されてて凄いです!
      経験者だからこそ得る気づきもありますよね^_^
      富士ヒルブロンズ目指して頑張りましょう〜!!

      • こんにちは。まさに現在不調になって1か月ぐらいです。なんとなく不調がなかなか回復せず…。減量しつつのトレーニングなので、トレーニングのあとのプロテイン&糖質の摂取が怖くてそれが積み重なり…結局リバウンド&不調引きずる最悪パターンです。
        1時間程度のウォーキングでさえしんどい…。リバウンドしてしまってメンタルもやられてます。

        • そうなんですね。ひょっとすると心に無理がかかっていたのかもしれませんね。
          まずは少しでも運動できたら褒めてあげる、練習か減量どちらかができたらヨシとする、などハードルを下げて自分で自分を傷つけないようにすることが大切なのかもしれませんね^_^
          気楽に行きましょう!少しでも続けていれば結果は必ず出ますよ!

  2. もえまぐろさん、はじめまして。
    私はこの4月に53になります。今年の富士ヒルシルバー目指し昨年2月より自分なりにコツコツと積み上げて、いよいよ高強度をガシガシやってなんとかシルバーに届く様にと思っていたこの2月に前立腺炎になり、今は全て台無しにしてしまった感でいっぱいでした。
    なので今回のお話は本当に救われました。
    一言感謝を申し上げたくコメントさせて頂きました。
    本当にありがとうございました。

    思えばこの1年疲れとは全く向き合わず根拠の無い恐怖心で乗ってきた様な気がします。
    これからはもう少し上手くやれる様に改めて頑張りたいと思います。

    • りきさん、コメントありがとうございます。
      りきさんも長い間頑張って積み上げてきたものが、一気にブレーキがかかってしまったんですね。
      私も同じなのでお気持ちとてもよくわかります。

      私も今回の記事で、同じように不調に悩んで試行錯誤の上自分なりに乗り越えてきた人たちがたくさんいらっしゃることを知りました。
      どうせやるなら気持ちよく、楽しくやりたいですね^_^

      りきさんが今後どのように上手くやる方法を見つけていくのか、とても気になります♪
      一緒に頑張りましょう!!

  3. 老人の割には元気ですよ.自転車の拘束運動は漕ぎ方を変えないと毎日サイクリングは不可能です.自転車競技の学術論文の多くは四時引き理論です.でも日本人は骨格筋群のつき方で不可能なことが判明.つまりハムストリングを四時引き出るように筋群を育てて,脳のコードの書き換えです.
    自転車のサイクリング場合ですが,不調と言う言葉はありません.

  4. 老人の割には元気ですよ.自転車の拘束運動は漕ぎ方を変えないと毎日サイクリングは不可能です.自転車競技の学術論文の多くは四時引き理論です.でも日本人は骨格筋群のつき方で不可能なことが判明.つまりハムストリングを四時引き出るように筋群を育てて,脳のコードの書き換えです.
    自転車のサイクリング場合ですが,不調と言う言葉はありません.

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