サイクリストのための妊娠期の具体的なトレーニングメニュー

皆さん、こんにちは!女医サイクリストのもえマグロです(*'▽'*)

先日、妊娠前に運動習慣のあったサイクリスト向けに、妊娠期のロードバイクトレーニングについて解説しました。

妊娠中の気分転換や出産を乗り切る体力づくり、産後の速やかな体力回復において運動はとっても大事です。

今回はその続編として妊娠中のサイクリスト向けに、具体的な練習メニューをご紹介します★

お時間をいただいて申し訳ないのですが、この記事を読み進める前に必ずこちらの記事をご一読ください。

安全に運動を続けるための基礎知識と方針が書かれています。

妊娠期のトレーニングスケジュール

  1. ローラー台を使ったトレーニング
  2. 筋力トレーニング
  3. ストレッチ

以上の3つを組み合わせてやっていきます。屋外での実走は、万が一の事故に備えて控えましょう。

1週間のトレーニング例① 毎日30分程度、週5日程度

月:筋力トレーニング 10分

火:インドアサイクリング30分

水:筋力トレーニング 10分

木:インドアサイクリング30分

金:レスト

土:インドアサイクリング30分

日:インドアサイクリング30分

ストレッチは心地よいと感じれる頻度で行います。余裕があれば毎日やってOKです。

1週間のトレーニング例② 週3回で、1回60分以内

月:レスト

火:筋力トレーニング 10分

水:インドアサイクリング30分

木:筋力トレーニング 10分

金:レスト

土:インドアサイクリング60分

日:インドアサイクリング60分

土日休みの方は、休みの日に長めのトレーニングを予定するのも良いでしょう。

トレーニングの具体的な内容

インドアサイクリングのメニュー

基本的には好きな動画を観たり音楽を聴きながら、心拍が150を超えない負荷で脚を回すだけでOKです。

でもきっとこの記事に辿り着いている方の中には、パワートレーニングをされていたガチのロードレーサー妊婦さんもいるはず(笑)

そんなあなたにおすすめなのが、仮のFTPを測定することです。(いきなりガチ勢への話題ですいませんw)

仮のFTPを測定する方法は、簡易版ランプテストを使用し、心拍が150bpmに達した時点でテストを終了します。このテストで算出されたのが、妊娠期間中の仮のFTPです。(人によっては、妊娠前の100wくらい低いかもしれません)

仮のFTP設定であれば、ZWIFTで紹介されているどのワークアウトでも心拍が150を超えることはほとんどありませんので、飽きずにトレーニングを続けることができますし、ワークアウトを完遂して★を集めていくこともモチベーションになると思います。

いろいろ試してみて、自分に合ったトレーニング方法を見つけてくださいね!

バイクセッティング・ポジションについて

個人差はありますが、妊娠中期の終わり頃まではお腹もそこまで大きくないので、通常のバイクセッティングで問題ないと思います。前傾姿勢がきつくなってきたら上ハンを握るなどして体を起こし、お腹に負担がかからないようにしましょう。

妊娠後期になるとお腹が大きくなってきて、これまでのように前傾姿勢がとれなくなります。その場合はハンドルを高く・近くして、より体が起きるセッティングへ変更するとよいです。DHバーがあれば、ハンドルを握る位置をより身体に近づけることができ、アップライトなポジションがとりやすくなります。

ステムを短く、角度が上向きのものに変更。DHバーも使用。

私の知り合い談ですが、下の写真のような家庭用のエアロバイクなどであれば臨月でも漕げるそうです!

ちなみに服装についてですが、妊娠期は体重が増えてお尻への圧も高くなるため、サイクリング用のパッド付のビブショーツがおすすめです。

体格や個人差もありますが、普段レディースのMサイズを使用している方であれば、メンズのOサイズがあれば妊娠後期まで使えます。お腹への締め付けがない、ゆったりした服装で運動しましょう!

筋力トレーニングとストレッチについて

筋力トレーニングはスクワット腕立て伏せなどがおすすめです。スクワットは仙骨を動かすイメージで行うことで赤ちゃんが入る骨盤のスペースをしっかり作ることができます。腕立て伏せは生まれてくる赤ちゃんを抱っこする筋力をつけるためです(笑)

ストレッチは股関節回りをメインにするとよいでしょう。股関節回りのストレッチは妊娠期に多いトラブルであるむくみや冷え症対策にもなりますよ。

妊娠期にできる筋トレやストレッチに関しては「体づくりで変わる産前・産後(奥谷まゆみ著・日本看護協会出版会)」が参考になると思いますので、興味のある方はぜひご覧になってください。

(番外編)ウォーキング

妊娠期は体重も増えるので動くのがついつい億劫になってしまいますが、上記でお伝えした方法以外にも、歩くこともよいです。犬の散歩などで歩く習慣がある方はいいですが、そうでない方におすすめなのがウィンドウショッピングです。

産婦人科の先生はAEONのような大型ショッピングセンターのウィンドウショッピングをおすすめされていました。結構たくさん歩かされますし(笑)、人の目があるので万が一のときも安心です。ぜひ参考にしてみてください。

最後に

以上、妊娠期の具体的なトレーニングスケジュールとその内容についてご紹介しました。妊娠期の運動にはメリットが沢山ありますが、一番大事なのは母子共に健康であることです。

  • お腹の張りには注意しましょう
  • 運動中は呼吸をしっかり行いましょう
  • 無理のない範囲で行いましょう

赤ちゃんの様子に気を配りながら、充実した妊娠生活を送りましょう!最後までご覧いただきありがとうございました(^^)/

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