皆さん、こんにちは!女医サイクリストのもえマグロです(*'▽'*)
今回はサイクリストのための妊娠期トレーニングシリーズの第3弾:第1子妊娠中の体験談となります。
妊娠期の体調や過ごし方は個人差が大きいので、今回の記事は「こんな過ごし方もあるんだなぁ」と参考程度にみていただけると嬉しいです。
第1弾:妊娠期トレーニング指針はこちら⇒サイクリストのための妊娠期ロードバイクトレーニング指針
第2弾:具体的なメニューはこちら⇒サイクリストのための妊娠期の具体的なトレーニングメニュー
妊娠期のトレーニング記録
私は30歳代前半の初産婦で、妊娠前までのサイクリングキャリアは7年です。年間トレーニング量は450~500時間、走行距離は12000~15000km程度でした。
前項で紹介した妊娠期トレーニング指針を基本として、妊娠前のフィジカルレベルやトレーニング量を考慮して少しカスタムし、無理のない範囲で運動を行いました。
初期:妊娠1ヶ月~4ヶ月(妊娠0週~妊娠15週)
1~2か月(妊娠発覚前):JBCF弥彦ロードレースやMt. 富士ヒルクライムに参加し、普通にサイクリングを楽しんでいました。
3か月(母子手帳をもらう頃):悪阻が始まり、体調不良で自転車に乗ることができなくなりました。仕事は何とか続けていましたが家にいる時間はほぼ寝たきりで、気持ち悪さと戦いながら過ごしていました。
4か月:ぱたりと悪阻がなくなったので、夫に付き添ってもらい近所にある1時間未満のサイクリングコースに数回行きましたが、転倒や事故のリスクを考え外乗りをやめました。代わりに軽くジョギング(2~3回/週 20~30分 キロ7~8分くらい)を行いました。
中期:妊娠5ヶ月~7ヶ月(妊娠16週~妊娠27週)
妊娠16週からインドアトレーナーを利用した室内サイクリングを再開しました。転倒や交通事故の心配がなく、具合が悪くなったらすぐにやめられるので重宝しました。妊娠期トレーニング指針に基づき、最大心拍150bpmより高くならないように、1回30~60分の範囲で2.5~3時間/週の頻度で行いました。
仕事のある平日は20分くらいで終わらせて、休日は60分くらい乗ることが多かったです。ちなみに、妊娠7ヶ月が終わる頃までは妊娠前に使っていたビブショーツをそのまま履いてトレーニングすることができていました!
その他の運動
- 筋トレ:膝つき腕立て15回×2セット(毎日)
- ストレッチ:股関節周囲のストレッチ(毎日10分)、仙骨のストレッチスクワット(毎日10回×5セット)
- ハイキング:登山仲間と月に1回だけハイキングに出かけていました。国上山、大峰山、麒麟山といういずれも登山タイム1~2時間くらいの低山です。
屋外でのサイクリングがぱったりできなくなってしまった私にとって、みんなとのハイキングは癒しの時間でした(*^^*)
一般的に最も体調が安定しているといわれる妊娠中期は、妊娠生活のゴールデンタイムだと思って楽しみました。
後期:妊娠8ヶ月~10ヶ月(妊娠28週~妊娠39週)
8か月~9か月前半(妊娠28~33週):インドアサイクリング(1回30~60分の範囲で2.5~3時間/週)を継続していましたが、この頃からお腹が目立ち、妊娠前のビブショーツ(ONYONE レディス Lサイズ)がきつくて履けなくなったので、ONYONEのロングライドビブショーツ(メンズOサイズ)を使用していました。9か月に入ると前傾姿勢の保持がしんどくなってきたので、バイクをアップライトなポジションへ変更したり、1回のトレーニング時間を15~45分程度に短縮しました。
9か月後半~10か月:里帰り出産のため実家へ帰省。インドアサイクリングができない環境になってしまったので、メインの運動をウォーキングに切り替えました。ですので、10か月になってもローラー続けられていたのかどうかは不明です(^-^;)ちょっと試してみたかった気持ちもあります・・・笑
10年に1度の寒波の到来で天気のいい日限定のウォーキングでしたが、母や夫に付き合ってもらい、毎日10000歩を目標に、週5~7時間ほど散歩しました。
その他の運動
- 筋トレ:膝つき腕立て10回×3セット(毎日)、セラバンドを使ったお尻の筋トレ10回×10セット(毎日)
- ストレッチ:股関節周囲のストレッチ(毎日10分)、テニスボールを使った会陰ストレッチ
セラバンドは腹圧をかけずに効果的に全身を鍛えることができるので、妊娠後期は重宝しました!
安静時心拍数と体重変化の推移
安静時心拍と体重変化は平均的
妊娠期間中の安静時心拍と体重変化についても備忘録として記録しておきます。
安静時心拍
一般的に妊娠すると安静時心拍は10~20bpmほど上がります。
私の場合は妊娠前42~43bpmだった安静時心拍数が妊娠後緩やかに上昇を続け、妊娠後期は58~59bpmです。約15bpmくらい上昇しており、平均的です。
体重変化
妊娠期間の体重管理は国立成育医療研究センターが10万人の妊婦健診情報から作成した妊娠中の体重増加曲線を目標にしました。妊娠期間を通じておよそ1か月に1kg増加し、平均範囲に収まりました。妊娠期全体を通して11.5kgの増加でした。
妊娠生活を振り返って
妊娠期間中、私自身健康で胎児の発育は順調でした。
今振り返ると、妊娠期間を通じて安全に気持ちよく運動したおかげで、メンタル・フィジカル共に安定して過ごせました。
また、妊婦によくあるとされているトラブル「腰痛、便秘、頻尿、尿漏れ、夜眠れない」などもなかったです。
女性サイクリストが増えてきたことがきっかけで、女性アスリートの健康と運動について様々な情報発信をしたいという想いが強くなり、妊娠期のトレーニングについて学び妊娠期ロードバイクトレーニング指針をまとめましたが、個人差もあるとは言え専門的な知識だけでなく経験談も大切だと感じ、この記事を書くに至りました。
長文でしたが、最後までご覧いただきありがとうございました(^^)/